『対角に土星』 Saturno contro
タイトルから想像したように、"試練を乗り換えた後の安定"が、テーマ。加えて、星占いマニアの女性がタイトルのフレーズを口にします。
夫婦や同性愛者のカップルに新しい友人を加えて9人のグループ。集まってディナーをしたり、一緒に禁煙のセミナーを受けたり、時には旅行したり。会話の端々から、そのうちの何人かは10~20年ほどの長い付き合いであることが伺えます。
仲が良くても長い付き合いの間には、本音を出さなくなっていたり、信頼しあっているはずなのに隠し事したり。そんなお互いの変化が、2つの出来事をきっかけに露呈してしまい、ある者はうろたえ、ある者は逃げ出そうとし、ある者は自分の気持ちをぶつけ、9人の関係は破綻しそうになるのですが……。
ここで取り上げられる問題は、浮気、嫉妬、薬物中毒、親しい人の死、親しい人が同性愛者であることへの理解など。ドラマチックでもロマンチックでもないけれど、それは言い換えれば普遍的だということなのかもしれないし、共感する人も多いのかもしれません。(日本の40代にすべてが当てはまるとは思えませんが)
ラスト、すべてが解決したわけではないけれど、互いの関係が元の状態に近づいていくことを象徴していて、他愛ないことなのに素敵なシーンでした。
ただ、率直にいうと、『無邪気な妖精たち』を観ていなければ、もっと楽しめたし、もっと評価が上がったかもしれません。いろいろなモチーフが『無邪気な妖精たち』と重なりすぎている上、『無邪気~』の方がインパクトのあるモチーフの並べ方をしているので、如何せん、『対角に土星』は見劣りがします。
ところで、ロレンツォ(ルカ・アルジェンテロ)が銀行でアントニオ(ステファノ・アッコルシ)に依頼していたことって、その後何も触れられていませんでしたよね?何かの伏線かと思ったのですが、特になにもなく。他にも、子どもたちのやり取りとかも、何か後に繋がるのかと、気になってしまいました。
ダヴィデ役のピエルフランチェスコ・ファヴィーノって、『題名のない子守唄』で、ドナート・アダケル(テア・アダケルの父親)を演じた俳優なんですねー。気がつきませんでした。
監督:フェルザン・オズペテク
出演:ダヴィデ(ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ)、アンジェリエカ(マルゲリータ・ブイ)、アントニオ(ステファノ・アッコルシ)
ロケ地:ローマ
IMDb
cinecitta.news
公式サイト
公式サイト(スペイン語)
フェルザン・オズペテク 公式サイト
サントラ:
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