« 『対角に土星』 Saturno contro | Principale | イタリア映画祭閉幕 »

『湖のほとりで』 La ragazza del lago

小さな村で起こった殺人事件の話ということで、ミステリー作品かと期待していましたが、謎解きの楽しさを味わうようなつくりの作品ではありませんでした。

事件は意外にもあっさりと解決し、アンナの抱えていた苦悩も、限られた時間の中でとった行動も、諦念の理由も、掘り下げられることなく終わります。

むしろ、事件とその捜査は、この作品の中である種のツールとして働いているだけで、捜査を進めるにつれて、浮き彫りにされるのは、父親と娘の関係、あるいは夫と妻との関係です。

刑事であるサンツィオは、アンナの周辺の人々に聞き込みをする中で、アンナを偏愛していた父親の、アンナの姉の、事故で幼子を失った夫婦の、父親を怖れる男の、それぞれのことばに自分と娘の関係を省みずにはいられなくなるのです。

サンツィオが、自分の娘と真正面から向き合うようになったとき、娘のフランチェスカに突きつけられる現実は悲しいものでしたが、それでも、自分に向かって微笑んでいたことを喜べる、そんな暖かい気持ちの残るラストシーンでした。

→ 鑑賞前メモ 湖のほとりで

監督:アンドレア・モライヨーリ
出演:サンツィオ(トニ・セルヴィッロ)

IMDb
cinecitta.news

ロケ地:Laghi di Fusine、Moggio Udinese、Pontebba、Preone、Udine


原作:(英語)カーレン・フォッスム(Karen Fossum)著

0151010323Don't Look Back (Inspector Sejer Mysteries)
Karin Fossum Felicity David
Harcourt 2004-03

by G-Tools

イタリア版DVD


ブックマークに追加する


|

「イタリア映画-作品」カテゴリの記事

イタリア映画祭2008」カテゴリの記事

TrackBack

URL per il TrackBack a questo post:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/45028/41083631

Di seguito i weblog con link a 『湖のほとりで』 La ragazza del lago:

Commenti

Scrivi un commento




I commenti sono moderati e non appariranno su questo weblog fino a quando l'autore non li avrà  approvati.